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論文

マイナーアクチノイド核変換用窒化物燃料の乾式再処理における崩壊熱の影響

林 博和; 津幡 靖宏; 佐藤 匠

日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 22(3), p.97 - 107, 2023/08

加速器駆動システムによるマイナーアクチノイド(MA)核変換技術開発において、高濃度MA含有窒化物燃料及びその再処理に関する研究開発が行われている。本研究では、燃料に含まれる超ウラン元素(TRU)の崩壊熱が乾式再処理プロセスに与える影響を評価するため、各物質の発熱量及びアルゴンガス雰囲気での各物質の温度上昇値を推定し、これらの計算結果及び各物質の制限温度の設定値を用いて、乾式再処理プロセスにおける各物質の取扱制限量を検討した。さらに、この検討結果を基に、直径26cm塩浴深さ13cmの溶融塩電解槽25基によって、ADS1基分の使用済MA燃料を200日間で処理することを提案した。また、TRUを回収したCd陰極から窒化物を製造する蒸留窒化工程については、直径4cm高さ4cmのCd陰極を4分割したCd-TRU合金を原料とすることを提案した。これらの物質量及び装置規模と台数に関する検討結果から、MA核変換用窒化物燃料の乾式再処理工学規模装置の実現性は高いことが示唆された。

報告書

日本原子力研究開発機構における分離変換技術に関する研究開発の現状

原子力基礎工学研究センター; 燃料サイクル設計室; プルトニウム燃料技術開発センター; プラント技術イノベーション推進室; 高速炉サイクル研究開発センター; J-PARCセンター

JAEA-Review 2022-052, 342 Pages, 2023/02

JAEA-Review-2022-052.pdf:18.05MB

本報告書は、日本原子力研究開発機構が実施してきた分離変換技術に関する研究開発の現状について、特に第3期中長期計画期間(2015$$sim$$2021年度)における研究開発成果を中心としてまとめたものである。分離技術に関しては溶媒抽出法と抽出クロマト法の研究開発を述べ、マイナーアクチノイド含有燃料技術に関して簡素化ペレット法を用いた酸化物燃料製造と、外部ゲル化法を用いた窒化物燃料製造および窒化物燃料の乾式再処理に関する研究開発成果をまとめた。核変換技術に関しては、高速炉と加速器駆動システムを用いた核変換技術に係る研究開発をまとめた。最後に今後の研究開発に必要な施設整備に言及した。

論文

Formation of MPd$$_{3+x}$$ (M = Gd, Np) by the reaction of MN with Pd and chlorination of MPd$$_{3+x}$$ using cadmium chloride

林 博和; 柴田 裕樹; 佐藤 匠; 音部 治幹

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 332(2), p.503 - 510, 2023/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Analytical)

Ar気流中における1323Kでの窒化物とPdの反応によって、MPd$$_{3+x}$$ (M=Gd, Np)が生成することを示した。生成物は、立方晶系のAuCu$$_3$$型GdPd$$_{3.3}$$ (${it a}$ = 0.4081 $$pm$$ 0.0001nm)及びNpPd$$_3$$ (${it a}$ = 0.4081 $$pm$$ 0.0001nm)であった。NpNとPdとの反応生成物中には、六方晶系のTiNi$$_3$$型NpPd$$_3$$も含まれていた。本研究で得られたMPd$$_{3+x}$$ (M=Gd, Np)試料と塩化カドミウムの673Kでの真空雰囲気での固相反応では、塩化物が生成すること、及び、副生成物としてPdで飽和したCd相と金属間化合物PdCdが得られることを示した。

論文

Material balance evaluation of pyroprocessing for minor actinide transmutation nitride fuel

舘野 春香; 佐藤 匠; 津幡 靖宏; 林 博和

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(3), p.224 - 235, 2020/03

 被引用回数:6 パーセンタイル:55.67(Nuclear Science & Technology)

階層型燃料サイクル概念に基づく、加速器駆動システムを用いた長寿命マイナーアクチノイド(MA)核変換技術の研究開発が行われている。MA核変換用燃料としては、窒化ジルコニウムを不活性母材とするMAとPuの窒化物固溶体が第一候補とされている。乾式再処理は、高い比放射能及び崩壊熱を有する使用済窒化物燃料から残留MAを回収する方法として適している。再処理プロセスの主工程である溶融塩電解精製により、使用済窒化物燃料が陽極溶解され、アクチノイドが液体カドミウム陰極に一括回収される。その際、MA回収率と回収MA中の不純物(希土類元素)濃度の目標値が達成できるように再処理プロセスを設計する必要がある。本研究では、プロセス設計において重要な知見を得るために、使用済窒化物燃料の乾式再処理における物質収支評価を行った。処理条件の変更による物質フロー及び発生廃棄物量への影響を調べた。

論文

Current status and future plan of research and development on partitioning and transmutation based on double-strata concept in JAEA

辻本 和文; 佐々 敏信; 前川 藤夫; 松村 達郎; 林 博和; 倉田 正輝; 森田 泰治; 大井川 宏之

Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.657 - 663, 2015/09

原子力エネルギーを持続的に利用していくための最も重要な課題の一つは高レベル放射性廃棄物(HLW)の取扱である。分離変換技術は、HLWの潜在的有害度やHLWの地層処分に関する管理負担を低減有効であると考えられ、原子力機構ではHLW中の長寿命核種の核変換システムの一つとして加速器駆動核変換システム(ADS)を用いた階層型分離変換システムの各構成要素に対する研究開発を行ってきている。原子力機構が提案しているADSは、熱出力800MWの液体鉛ビスマス冷却システムであり、燃料にはマイナーアクチノイドを主成分とした窒化物燃料を想定している。ADS及び関連する燃料サイクル技術(MA分離、ADS用窒化物燃料の製造及び再処理)の実現には多くの解決すべき技術課題があり、これらの技術開発課題に関して、原子力機構では様々な研究開発を実施している。本発表では、原子力機構における研究開発の現状及び将来計画について報告する。

論文

Recent progress and future R&D plan of nitride fuel cycle technology for transmutation of minor actinides

林 博和; 西 剛史; 高野 公秀; 佐藤 匠; 柴田 裕樹; 倉田 正輝

NEA/NSC/R(2015)2 (Internet), p.360 - 367, 2015/06

加速器駆動システム(ADS)を用いたマイナーアクチノイド(MA)核変換用燃料について、原子力機構ではウランを含まない窒化物燃料を第一候補としている。窒化物燃料は熱特性がよくアクチノイド同士の固溶度が大きいという長所がある。また、窒化物燃料の再処理法としては、MA含有量の多い燃料で影響の大きい放射線損傷に対する耐性の大きい乾式再処理法を、第一候補としている。本論文では、原子力機構における窒化物燃料サイクル技術研究開発の状況及び今後の予定を紹介する。

論文

Nuclear energy and waste management; Pyroprocess for system symbiosis

小川 徹; 湊 和生; 岡本 芳浩; 西原 健司

Journal of Nuclear Materials, 360(1), p.12 - 15, 2007/01

 被引用回数:15 パーセンタイル:70.27(Materials Science, Multidisciplinary)

増大する核拡散への懸念や長期の環境負荷への意識からアクチノイド管理は原子力の主要問題の一つとなっている。超ウラン元素の燃焼による廃棄物管理は、軽水炉,高速炉,加速器駆動システムからなるシステム共生系によって行うことが可能である。新しいリサイクル技術は共通技術基盤のうえにこれら共生システムの多様な燃料を処理できるものであることが望ましい。溶融塩を用いた乾式プロセスはその有力な候補である。原子力機構では超ウラン元素の高温化学の研究のための施設が整備された。超ウラン元素の酸化物,窒化物の溶融塩中の化学に関する基礎データを計算コードと結合して溶融塩電解精製法による再処理プロセスの予測評価に用いることができる。

論文

Electrochemical behavior of actinides and actinide nitrides in LiCl-KCl eutectic melts

白井 理*; 山名 元*; 荒井 康夫

Journal of Alloys and Compounds, 408-412, p.1267 - 1273, 2006/02

 被引用回数:39 パーセンタイル:84.47(Chemistry, Physical)

ウラン,ネプツニウム,プルトニウムの金属及び窒化物のLiCl-KCl共晶塩中の電気化学的挙動を、固体電極(Mo)並びに液体電極(Cd, Bi)を用いて調べた。金属の3価/0価の平衡電位は、液体電極上ではアクチノイド金属の活量が低下するために、固体電極の場合よりも正側にシフトした。また、窒化物の平衡電位も、窒化物の生成自由エネルギーにほぼ相当する電位分だけ、正側にシフトした。これらの挙動をアクチノイド系列と希土類系列について比較して議論した。

報告書

TRU高温化学モジュール(TRU-HITEC)の整備(共同研究)

湊 和生; 赤堀 光雄; 坪井 孝志; 黒羽根 史朗; 林 博和; 高野 公秀; 音部 治幹; 三角 昌弘*; 阪本 琢哉*; 加藤 功*; et al.

JAERI-Tech 2005-059, 61 Pages, 2005/09

JAERI-Tech-2005-059.pdf:20.67MB

乾式再処理プロセス及び酸化物燃料における超ウラン元素(TRU)の挙動に関する各種基礎データを取得するための実験設備として、燃料サイクル安全工学研究施設(NUCEF)のバックエンド研究施設(BECKY)内に、TRU高温化学モジュール(TRU-HITEC)を設置した。本設備は、鉄及びポリエチレンで遮へいされた3基の$$alpha$$/$$gamma$$セルと含鉛アクリルで遮へいされた1基のグローブボックス、並びに内装された試験装置等から構成されており、セル及びグローブボックス内は高純度アルゴンガス雰囲気に維持されている。10グラムの$$^{241}$$Amを使用可能なほか、TRUのNp, Pu及びCmを取り扱うことができる。本報告書は、TRU高温化学モジュールの概要,設備の構造及び性能,設備性能試験,内装試験装置、並びに試験装置の性能試験についてまとめたものであり、原研と東京電力(株),東北電力(株)及び日本原子力発電(株)との共同研究の成果である。

論文

Local structure of molten CdCl$$_2$$ systems

岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 矢板 毅; 鈴木 伸一; 湊 和生; 谷田 肇*

Zeitschrift f$"u$r Naturforschung, A, 59a(11), p.819 - 824, 2004/11

溶融CdCl$$_2$$及びCdCl$$_2$$-KCl混合系融体の局所構造を、XAFSによって調べた。CdCl$$_2$$は固体では6配位を取っているが、溶融状態ではCd-Cl間距離が短くなり、配位数も4へ減少することが判明した。溶融状態で(CdCl$$_4$$)$$^{2-}$$四面体構造の存在を示唆する。混合系においてもCd-Cl距離と配位数に変化はなく、四面体構造が維持されていると考えられる。

報告書

第3回「溶融塩技術と計算シミュレーション」ワークショップ報告書

岡本 芳浩; 湊 和生

JAERI-Conf 2004-008, 228 Pages, 2004/04

JAERI-Conf-2004-008.pdf:17.05MB

溶融塩を利用した使用済み核燃料の乾式再処理技術の開発が、経済性の向上の期待のもと、調査・研究が幅広く行われている。一方、昨今の計算機技術の著しい進展に伴い、実験を補完し結果を予測する手段としての計算シミュレーションの役割に対する期待が大きくなってきている。溶融塩技術の中においても、シミュレーション技術が盛んに利用されている。このような背景のもと、原研物質科学研究部アクチノイド科学研究グループは、日本原子力学会再処理・リサイクル部会と共催で、2003年12月16日に原研東海研において、第3回「溶融塩技術と計算シミュレーション」ワークショップを開催した。本報告書は、その講演の要旨及び講演OHPをまとめたものである。

論文

Recovery of alkali salt by supercritical fluid leaching method using carbon dioxide

渡辺 武志*; 津島 悟*; 山本 一良*; 富岡 修; 目黒 義弘; 中島 幹雄; 和田 隆太郎*; 長瀬 佳之*; 福里 隆一*

Proceedings of 2nd International Symposium on Supercritical Fluid Technology for Energy and Environment Applications (Super Green 2003), p.363 - 366, 2004/00

乾式再処理において使用される固体陰極に付着した溶融塩(LiCl-KCL)を分離,回収する方法を開発することを目的とし、メタノール,エタノール,TBPなどをモディファイヤーとして用いる超臨界二酸化炭素リーチング(SFL)法による海砂-アルカリ金属塩の混合試料からのアルカリ金属の分離挙動を調べた。抽出剤として、ジシクロヘキサノ-18C6, 18C6, 15C5を用いた。メタノールをモディファイヤーとして用いるSFL法によってLiClを分離,回収できた。クラウンエーテルを抽出剤として用いることによってKとSrを高効率に分離できることを見いだした。分離効率は15C5$$<$$18C6$$<$$DC18C6の順に大きくなった。

報告書

第2回「溶融塩技術と計算シミュレーション」ワークショップ報告書

岡本 芳浩; 湊 和生

JAERI-Conf 2003-005, 186 Pages, 2003/06

JAERI-Conf-2003-005.pdf:10.42MB

溶融塩技術を利用した物質の分離や合成は、新たな物質科学の分野への展開や各種技術への応用を切り拓くものとして、近年、調査・研究が幅広く行われてきている。その中で、乾式再処理技術は、経済性の向上が期待されるものとして注目されている。一方、昨今の計算機技術の著しい進展にともない、実験を補完し結果を予測する手段としての計算シミュレーションの役割に対する期待が大きくなってきている。このような背景のもと、原研物質科学研究部アクチノイド科学研究グループは、日本原子力学会再処理・リサイクル部会と共催で、2002年12月3日に原研東海研において、本ワークショップを開催した。本ワークショップでは、国内の第一線の研究者が集まり、溶融塩の構造や物性から乾式再処理技術と計算シミュレーションに至る、溶融塩技術の基礎から応用までの広範囲にわたり活発な討議が行われた。

論文

Pyrochemical reprocessing of nitride fuels

白井 理*; 山名 元*; 岩井 孝; 荒井 康夫

Proceedings of Nuclear Fuel Cycle Technologies Closing the Fuel Cycle (CD-ROM), 7 Pages, 2003/00

窒化物燃料の乾式再処理に関する研究成果をレビューする。起電力測定で求めたUN, NpN及びPuNの塩化物溶融塩中での平衡電位は、各々の窒化物に関する熱力学的諸量からの評価値とほぼ一致した。また、UN, NpN, PuNを陽極として定電位差電解を行い、陰極にアクチノイドを回収することに成功した。講演では、今後の研究課題についても議論する予定である。

論文

「核燃料技術高度化の現状と展望」シリーズ3; 先進的核燃料リサイクル技術開発

有江 和夫*; 安部 智之*; 荒井 康夫

日本原子力学会誌, 44(8), p.593 - 599, 2002/08

高速炉燃料サイクルへの適用を目指してサイクル機構,電中研及び原研で研究開発を進めている、酸化物燃料湿式再処理,酸化物燃料乾式再処理,金属燃料乾式再処理及び窒化物燃料乾式再処理リサイクル技術について、それぞれ研究開発の現状と今後の開発課題について記述した。

論文

窒化物燃料

荒井 康夫

燃料サイクル技術; 21世紀の燃料サイクルの構築に向けて, p.119 - 126, 2002/05

本報告は日本原子力学会「燃料サイクル技術」研究専門委員会報告書に掲載される予定である。現在、乾式分離技術の一つとして取り上げられている窒化物燃料の溶融塩電解プロセスについて解説したものである。原理,高速炉サイクルへの適用,核変換サイクルへの適用,原研等で進めている研究開発の現状及び今後の課題について記述した。

論文

Radioactive wastes generated from JAERI partitioning-transmutation cycle system

中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司

Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 6 Pages, 2001/09

群分離・核変換技術(PT)によって、高レベル放射性廃棄物(HLW)の毒性低減が可能であるとされている。一方、プロセスロスや二次廃棄物、さらには解体廃棄物などが発生する。廃棄物の性状や量はシステムの性能の一部を表わす重要な指標である。原研が提唱する階層型システムを対象として、発生する廃棄物の性状や量の予測を開始した。年間0.25トンのマイナーアクチニドを消滅するPTシステムによって発生する廃棄物のうち、現行の軽水炉核燃料サイクルに比べ増加する放射性核種は、核変換の結果生ずる$$^{14}$$C (110g/yr)やPb-Bi冷却材の放射化生成物である$$^{210}$$Po (10$$^{18}$$ Bq/yr) などであり、現在のサイクルから発生する廃棄物と異なる性状の廃棄物は、乾式再処理工程から発生する塩廃棄物、ハル・貴金属FP合金などである。

論文

窒化物燃料電解法によるリサイクル技術

荒井 康夫

最新核燃料工学; 高度化の現状と展望, p.451 - 457, 2001/06

高速炉を中心とする先進的核燃料サイクルのオプションの1つとして提案されている、窒化物燃料と溶融塩電解再処理法の組合せによるリサイクル技術開発の現状について紹介するものである。窒化物燃料の製造,照射試験実績,乾式再処理についての国内外の研究開発状況とこれまでに明らかにされた成果と研究課題について述べる。窒化物燃料を用いた場合に問題となるN-15の濃縮とリサイクル技術のほか、高燃焼度までの照射試験実績の積み上げ、電解精製で回収される陰極析出金属の再窒化による燃料製造法の確立等が当面の主要課題であることを示した。

論文

Radioactive wastes generated from JAERI partitioning-transmutation cycle system

中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司

Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 6 Pages, 2001/00

群分離・核変換技術(PT)によって高レベル放射性廃棄物(HLW)の短期・長期の毒性低減が可能である。一方、PTシステムからはプロセスや二次廃棄物、及びプラント寿命のような長期にわたって発生する保守・解体廃棄物などが発生する。廃棄物の性状や量はシステムの性能の一部を表す重要な指標である。原研が提唱する階層型システムを対象として、発生する廃棄物の性状や量の予測を開始した。年間0.25トンのマイナーアクチニドを消滅するPTシステムによって発生する廃棄物のうち、現行の軽水炉核燃料サイクルに比べ増加する放射性核種は、核変換の結果生ずる$$^{14}$$C(110g/yr)やPb-Bi冷却材の放射化生成物である$$^{210}$$Pb(10$$^{18}$$Bq/yr)などであり、現在のサイクルの廃棄物と異なる性状の廃棄物は、乾式再処理工程から発生する塩廃棄物、ハル・貴金属FP合金などである。

論文

群分離・核変換技術(消滅処理)のための階層型燃料サイクルにおける化学プロセスと廃棄物

中山 真一; 森田 泰治; 西原 健司

KURRI-KR-57, p.55 - 62, 2000/11

群分離・核変換技術によって高レベル放射性廃棄物の短期的・長期的潜在的毒性を低減し、さらに処分場の設計合理化が期待されている。一方、群分離・核変換サイクルに含まれる化学プロセスからは種々の化学性状の低レベル放射性廃棄物が発生する。廃棄物の発生量や性状は工学システムの性能を示す重要な指標である。このため、日本原子力研究所が提唱する群分離・核変換サイクルにおける発生廃棄物について検討を開始した。現在までに群分離プロセス及び核変換プロセスについては定量的な、また乾式燃料再処理プロセスについて定性的な検討を行った。核変換プロセスにおける窒化物燃料、SUS316被覆管、Pb-Bi冷却材の放射化生成物、及び乾式燃料再処理プロセスから発生する廃棄塩(KCl-LiCl)などは群分離・核変換サイクルに特有の廃棄物であり、処理処分のための新たな検討が必要である。

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